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明菜から返事をもらったのは1週間後だった。
俺 「付き合ってくれる?
ダメ?」
明菜 「…いいよ。付き合うわ。」
俺 「本当に? ありがとう。」
その時はもっと大袈裟にハシャギまくった覚えがある。
ただ、彼女の家はいろいろ厳しいらしく、親父さんが「付き合った男は必ず俺の前に連れてこい!」
そう言われてるらしく、
明菜 「今度時間作ってくれる? とうさんに合わせるから。」
マジかよ… 手ぶらじゃいけないな…
そんな事ばかり頭の中で考えていた。
そもそも明菜の家はお金持ち。
俺の家はひどい貧乏。
そんなの関係ないって俺も思っていた。
しかしずっと後になって嫌と言うほど思い知らされる事になる。
明菜と付き合い始めて1ヶ月くらいたった時、親父さんと会わなければならなくなった。
テキトーに手土産を買うと明菜の家まで車を走らせた。
家の前まで送った事はあったが中に入るのは初めてだった。
確かルームミラーで 何回も自分の事を見て、いろんな顔をして 練習した覚えがある。
俺 「こんばんわ。」
明菜 「いらっしゃい。こっちへ来て。」
俺「お邪魔しまーす。」
家の雰囲気に合わない俺の言葉がやけに響いて聞こえた。
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