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『いつか一人で遊園地に遊びに行く予定なんだ』
そんなメールのやりとりから
どれくらいたったのだろう?
私の娘ももう保育園に行く年になった。
いよいよ明日…
私は一人で
遊園地に遊びに行く予定だ。
なんだか
まぁくんもそんな予定があるらしい…。
ぷっ…♪
思わず吹き出しちゃった。
『俺は明日11時に、でんでん虫に乗る予定。雨じゃなくても黄色の傘を持って行かなくちゃ』
『私は明日11時に水玉の傘を持ってでんでん虫に乗る予定だよ。明日は快晴らしいけどね』
次の日
やっぱり快晴だ。
私は
予定通りに水玉の傘を持って
予定通りの遊園地に行く。
ドキドキしないわけがない。
だけど
伝言板のやりとりは気の合う友達としてしか
感じられない。
異性だけど
同窓会にでも行く感じだ。
ただ
少しだけ自信がほしいな。
ひさしぶりに会う同級生に
老けたなって言われたくないって感じ。
私は
緊張しながら
でんでん虫乗り場へ行く。
ふと
ガラスに映った自分が見えた。
お願い
鏡さん…
私を世界で一番美人だと言って…。
ガラスはきれいに磨かれていて
よく晴れた日差しを反射して私を映した。
私は
少しだけ
背筋を伸ばし
でんでん虫乗り場へ向かった。
黄色い傘の
予定のまぁくんを探しに…。
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