第一話 開始早々・・・

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とりあえず、ネリーは首謀者ではないだろう。 そこまで難しい考えとかは無理だろうし、先程の反応を見れば他に首謀者がいるのは確実だ。 ブラフって可能性も無し。腹芸が無理だからそんな芸当は絶対無理だ。 つーか誰だ、ネリーを騎士団長にしたのは。 ここまで顔色読みやすい相手は滅多にいないぞ? 「ああああの、私は・・・」 ネリーの目線は、腰に納められた刀に向かっている。やはり、最終的には僕を殺す事が目的らしい。 そうなると・・・ 「うん、気のせいだな。ネリーは全く怪しくない。」 「・・・へ?」 「すまない、どうやら疑心暗鬼になっていたようだ。考えてみれば、ネリーのようにしっかりした騎士がそんな事をするはずが無いな。」 「しっかりした、騎士・・・」 あ、そこに反応した。 「そ、そうですよ。私は立派な騎士団長です。常に思慮深く、冷静に物事を見ているのです。そう、決してドジっ娘とかうっかり団長とかではないのですよっ!!」 いや、そこまで聞いてないんだけどね。 流石はうっかり団長。 「流石は彼方様、部下である私の事を正確に把握しておられるのですね♪」 ・・・そして何故か僕の好感度が上がった。忙しいな。
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