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とりあえず、ネリーは首謀者ではないだろう。
そこまで難しい考えとかは無理だろうし、先程の反応を見れば他に首謀者がいるのは確実だ。
ブラフって可能性も無し。腹芸が無理だからそんな芸当は絶対無理だ。
つーか誰だ、ネリーを騎士団長にしたのは。
ここまで顔色読みやすい相手は滅多にいないぞ?
「ああああの、私は・・・」
ネリーの目線は、腰に納められた刀に向かっている。やはり、最終的には僕を殺す事が目的らしい。
そうなると・・・
「うん、気のせいだな。ネリーは全く怪しくない。」
「・・・へ?」
「すまない、どうやら疑心暗鬼になっていたようだ。考えてみれば、ネリーのようにしっかりした騎士がそんな事をするはずが無いな。」
「しっかりした、騎士・・・」
あ、そこに反応した。
「そ、そうですよ。私は立派な騎士団長です。常に思慮深く、冷静に物事を見ているのです。そう、決してドジっ娘とかうっかり団長とかではないのですよっ!!」
いや、そこまで聞いてないんだけどね。
流石はうっかり団長。
「流石は彼方様、部下である私の事を正確に把握しておられるのですね♪」
・・・そして何故か僕の好感度が上がった。忙しいな。
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