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「とりあえず前魔王と校長からは既に了解を得ているみたいですから、僕から強く反対する理由はありませんね。」
「そう言ってくれると助かる。やはり奇抜な体験の方が学ぶ事も多いからな。」
・・・奇抜な分、これからの役に立つかは微妙だけどね。
見積書と一緒に渡された予定表には様々な観光地の情報も書かれていた。どうやらミアも積極的に協力していたようだ。
ちなみにそのミアは、机の端で倒れている。
「ところで彼方、最近命を狙われてるんだって?」
「えぇ、そうですよ。」
「相変わらずこういう状況でも冷静だな。可憐なんか取り乱してたんだぞ?」
まぁ可憐は感覚が普通だから。
でも心配させてしまったのは、少し心苦しい。今度アイスでもおごってあげよう。
「それで、彼方としてはどんな対応をするんだ?それなりには考えているんだろう?」
「出来るなら説得、出来ないなら制裁ですかね。僕なりに努力するつもりですけどね。」
「これで彼方が殺されると修学旅行が潰れるからな、ちゃんと生き残れよ?」
「善処します。」
睦は『心配だ』とかそんな事は言わない。ただ僕のする事を、応援するだけだ。
そして、それで十分だった。
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