第一話 開始早々・・・

3/16
2305人が本棚に入れています
本棚に追加
/343ページ
「そうは言うけど彼方ちゃん、これだって大切な事なんだよ?私が無意味な行動なんて、するわけ無いでしょう?」 ・・・結婚式初夜の事は忘れてあげよう。本人は都合よく忘れていたみたいだし。 ちなみに、貞操は守れませんでした。結婚して気が緩んだ事が原因だろうね。 もう二度とシアにお酒は飲ませないと、心に強く誓った。 「だけど、なんでこれが大切なのか、教えてほしいんだけど?一応魔界の風習とかは頭に入ってるけど、他にも何かあるの?」 「いや、だって必要だよ?現実逃避は・・・」 ・・・あー、なるほど。 シアの言いたい事はなんとなく理解出来た。 つまり、また来たのか。 納得したと同時に、ドアが蹴り破られた。入ってきたのはそれらしい男達数人。 手にはナイフやら拳銃やら棍棒やら握られている。 「我々は祖国解放戦線っ!!」 「人の身でありながら魔王となった貴様を、我々は決して認めはしないっ!!」 「いいからとにかく殺すっ!!皆殺しだっ!!」 ・・・最近この国では、反乱が大流行らしい。 僕が魔王になった事に納得していない者が、こうして襲撃してくるのだ。 「これで一週間連続だね。」 僕もシアも、いい加減慣れてしまった。
/343ページ

最初のコメントを投稿しよう!