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「そうは言うけど彼方ちゃん、これだって大切な事なんだよ?私が無意味な行動なんて、するわけ無いでしょう?」
・・・結婚式初夜の事は忘れてあげよう。本人は都合よく忘れていたみたいだし。
ちなみに、貞操は守れませんでした。結婚して気が緩んだ事が原因だろうね。
もう二度とシアにお酒は飲ませないと、心に強く誓った。
「だけど、なんでこれが大切なのか、教えてほしいんだけど?一応魔界の風習とかは頭に入ってるけど、他にも何かあるの?」
「いや、だって必要だよ?現実逃避は・・・」
・・・あー、なるほど。
シアの言いたい事はなんとなく理解出来た。
つまり、また来たのか。
納得したと同時に、ドアが蹴り破られた。入ってきたのはそれらしい男達数人。
手にはナイフやら拳銃やら棍棒やら握られている。
「我々は祖国解放戦線っ!!」
「人の身でありながら魔王となった貴様を、我々は決して認めはしないっ!!」
「いいからとにかく殺すっ!!皆殺しだっ!!」
・・・最近この国では、反乱が大流行らしい。
僕が魔王になった事に納得していない者が、こうして襲撃してくるのだ。
「これで一週間連続だね。」
僕もシアも、いい加減慣れてしまった。
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