第一話 開始早々・・・

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シアの『キモい』発言と、同時に放った拳が非モテ男を身も心も粉砕した。 しかもシア、一撃で沈めたようにも見えるが、実は一瞬で五発当てていた。 「なっ!?」 「まさか一撃でっ!?」 「立て、立つんだっ!!頼む、立ってくれレンくん・・・」 案の定、彼等にはシアの拳が見えて無かったようだ。これだけで格の違いがわかる。 最初は、この事態に二人で対応していたんだけど、次第に面倒になってきたので今では当番制にした。 シアは毎回色々な方法で相手をノックアウトしている。飽きがこないように、色々工夫をしているらしい。 「ねぇ彼方?」 シアは人前では僕の事をこう呼んでいる。『ちゃん』を付けるのは二人きりの時だけだ。 「シア、どうかした?」 「これが終わったら、たまにはご褒美とか欲しいんだけど?」 「・・・何がいいの?」 「後でお願いを一つ叶えてくれる、とか?」 「うん、いいよ。」 ・・・一瞬、シアの目が光ったような気がした。 こいつぁ今夜は眠れないような気がするZE♪ ・・・失礼、現実逃避です。 「さて、では早々に片付けてしまおうか。」 数秒で片付いた。 ご褒美の魅力って凄いなぁ。
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