2305人が本棚に入れています
本棚に追加
「流石に何とかしないといけないね・・・」
その日の晩、シアは僕に腕枕を強要しながらそんな事を呟いていた。当然の如く、裸。
「一応国民に意識調査してみたけど、彼方ちゃんの評判は悪くないの。むしろ努力し続ける姿勢に、次第に良くなってる。」
「だけど、現に襲撃は起こっている。」
「一部の貴族は、まだ血の正統性を重要視してるから。」
どうでもいいけど、シアの角は寝る時に邪魔じゃないのかな?さっきから僕に刺さりそうで気になるんだけど?
「貴族が煽ってるのは確実、そうなると問題は誰が黒幕なのかなんだよね。」
「貴族が怪しいからって、貴族全員を疑うわけにもいかないんだよね。」
そんな事をすれば国が傾く。
あ、ちなみに魔界には複数の国がある。僕が魔王をやっているのはその複数の内の一つだ。つまり他にも魔王はいたりする。
戴冠式の時に、何人か他の魔王にも会う事が出来た。まだ知らない魔王もいるらしいけどね。
「何とか、首謀者を割り出さないといけないね・・・」
「・・・シア?」
気付けば、シアは眠りに堕ちていた。もう夜も深いのだ、これは仕方ないだろう。
それにしても・・・
「おやすみ、シア。」
寝顔は可愛い。何だか最近シアに甘くなってきた。
最初のコメントを投稿しよう!