8月1日(金)【紗耶】

1/7
277人が本棚に入れています
本棚に追加
/206ページ

8月1日(金)【紗耶】

弥生 「紗耶ちゃん紗耶ちゃん!」   紗耶 「ん」   鈴音 「きつねー! こっち来てー!」   紺 「なんです?」   琴音 「や、やめたほうがいいよ!」   鈴音 「大丈夫大丈夫」   弥生 「いいですか、紗耶ちゃん。 首の後ろのコレを引っ張るとですね……」   シュルシュル   紺 「──っ!!?」   紗耶 「おおお~」   鈴音 「がっはっは! そんないやらしい水着を着てくるのがいけないのさぁ!」   琴音 「ごっ、ごめんなさぁあい!」   紺 「弥生っ!?」   弥生 「わっ! えっと…これの主犯は鈴音先輩で…ですね?」   鈴音 「うわ、うっわ、うっわぁー! 裏切り者っ!!!」   弥生 「本当のことじゃないですかぁ」   鈴音 「いや、これは、 紗耶のためと思って! ねぇ紗耶?……っていないし!」   紺 「お二方ぁ…? 今日は私とたっぷりどっぷり遊んでくれますよねぇ…?」   弥生 「ひぃ!?」   鈴音 「うげ!?」   ………。   鈴音&弥生 「ぎゃぁぁああああ!!!!」   琴音 「あわわわわわわ」   ……… …… … 雅樹 「ん?…なんか今悲鳴が聞こえたような…」   気のせいか?   それにしても、あいつら元気だなぁ…。   俺にはついていけない…。   ここで見ていて、みんなの安全を守るのが俺の役目だ。   「きゃぁぁあああ!!」   雅樹 「はっ!?」   悲鳴!?   早速俺の出番だ!   素早く砂浜から立ち上がり、いざ悲鳴の聞こえた方へとダッシュ。   待ってろ! 今ヒーローが助けにいくぜ!   ……… 雅樹 「──ぶっ!!?」   現場へ行って、目をそむけた。   翠 「ちょ…ちょっと! な、なによこれっ!?」   奈緒 「だ、ダメ!! 紗耶!?…きゃぁ!!?」   悲鳴の主は奈緒と翠。   なぜか二人の水着ははだけていて、今にもすべてが見えてしまいそうだ。   原因は………。   翠 「あ!ま、雅樹! この子どうにかしなさいよ!!」   奈緒 「雅樹!? た、助けて!!」   紗耶 「んふふ」   紗耶だった。   なにをやってるんだあいつは。   また弥生たちに変なことを吹き込まれたに違いない。   雅樹 「紗耶ぁあ!!」   俺は奈緒たちに背を向けたまま紗耶の名前を呼ぶ。   ここはギャラリーが多すぎだ。   迅速に対処しなくては!    
/206ページ

最初のコメントを投稿しよう!