8月1日(金)【紗耶】

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    あの時と比べると、十分立派になった。   そしてこれからもどんどん強くなっていく。   それに紗耶を独りぼっちになんか、この俺がさせるわけねぇだろ。   雅樹 「さぁーって」   俺も立ち上がり、伸びをする。   雅樹 「風呂でも入るか」   ちょうど今は男子が入る時間だし、でっけー風呂で疲れを癒や……。   雅樹 「…………おう!?」   ………。   ……。   …。   弥生 「きつねせんぱーい」   紺 「あ、起きたんだ」   弥生 「せっかくのバカンスなのに、 いつまでも寝てるわけにいきませんから」   琴音 「鈴ちゃんは?」   弥生 「まだ寝てますぅ」   琴音 「そ…そう……」   弥生 「そんなことより! 紗耶ちゃんを見ませんでした?」   紺 「紗耶を?」   弥生 「はい。 一緒にトランプでもしようと思って部屋に行ったんですが、 いなかったんですよぅ」   紺 「見てないなぁ…。 お姉ちゃんは?」   奈緒 「ごめんね。見てない」   翠 「あたしも」   弥生 「どーこ行ったんでしょうね…」   琴音 「お風呂は?」   奈緒 「あ、お風呂は雅樹だと思う。 さっきすれ違ったとき、 タオルとか持ってたから」   紺 「ふ~ん…先輩……」   翠 「……………ねぇ」   弥生 「はい?」   翠 「紗耶って、 この旅行に来たメンバーの中で誰に一番懐いてると思う?」   奈緒 「それは雅樹でしょ? 今日だってずっとくっついていたし……………ん?」   翠 「雅樹は今どこにいるっけ?」   弥生 「あ……」   紺 「まぁ、 そう考えるのが一番ですよね」   琴音 「え?なにが?」   紺 「あははは」   奈緒 「………」   弥生 「………」   翠 「………」   琴音 「えっ!?なになに!?」   ………。   ……。   …。   雅樹 「ふぃい~。 いい湯だなぁ……」   紗耶 「ん」   雅樹 「いいか? しっかり100数えるんだぞ?」   紗耶 「んー…。 いーち、にーい、さーん…」   「こるぁあ!雅樹ぃい!!」   ピシャッ!!   戸が勢いよく開く。   紗耶 「………(ビクッ」   雅樹 「びっくりしたー…。 なんだよいきなり……」   翠 「『なんだよいきなり…』 じゃないわよ!! あんた自分が今なにしてるのかわかってるわけ!?」   雅樹 「………」   それはそのまま返したい。   殿方の入浴中に、いきなり乱入してきたやつが言うセリフではないよな。    
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