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8月1日(金)【紗耶】
弥生
「紗耶ちゃん紗耶ちゃん!」
紗耶
「ん」
鈴音
「きつねー!
こっち来てー!」
紺
「なんです?」
琴音
「や、やめたほうがいいよ!」
鈴音
「大丈夫大丈夫」
弥生
「いいですか、紗耶ちゃん。
首の後ろのコレを引っ張るとですね……」
シュルシュル
紺
「──っ!!?」
紗耶
「おおお~」
鈴音
「がっはっは!
そんないやらしい水着を着てくるのがいけないのさぁ!」
琴音
「ごっ、ごめんなさぁあい!」
紺
「弥生っ!?」
弥生
「わっ!
えっと…これの主犯は鈴音先輩で…ですね?」
鈴音
「うわ、うっわ、うっわぁー!
裏切り者っ!!!」
弥生
「本当のことじゃないですかぁ」
鈴音
「いや、これは、
紗耶のためと思って!
ねぇ紗耶?……っていないし!」
紺
「お二方ぁ…?
今日は私とたっぷりどっぷり遊んでくれますよねぇ…?」
弥生
「ひぃ!?」
鈴音
「うげ!?」
………。
鈴音&弥生
「ぎゃぁぁああああ!!!!」
琴音
「あわわわわわわ」
………
……
…
雅樹
「ん?…なんか今悲鳴が聞こえたような…」
気のせいか?
それにしても、あいつら元気だなぁ…。
俺にはついていけない…。
ここで見ていて、みんなの安全を守るのが俺の役目だ。
「きゃぁぁあああ!!」
雅樹
「はっ!?」
悲鳴!?
早速俺の出番だ!
素早く砂浜から立ち上がり、いざ悲鳴の聞こえた方へとダッシュ。
待ってろ!
今ヒーローが助けにいくぜ!
………
雅樹
「──ぶっ!!?」
現場へ行って、目をそむけた。
翠
「ちょ…ちょっと!
な、なによこれっ!?」
奈緒
「だ、ダメ!!
紗耶!?…きゃぁ!!?」
悲鳴の主は奈緒と翠。
なぜか二人の水着ははだけていて、今にもすべてが見えてしまいそうだ。
原因は………。
翠
「あ!ま、雅樹!
この子どうにかしなさいよ!!」
奈緒
「雅樹!?
た、助けて!!」
紗耶
「んふふ」
紗耶だった。
なにをやってるんだあいつは。
また弥生たちに変なことを吹き込まれたに違いない。
雅樹
「紗耶ぁあ!!」
俺は奈緒たちに背を向けたまま紗耶の名前を呼ぶ。
ここはギャラリーが多すぎだ。
迅速に対処しなくては!
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