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《それほどの術を持ちながら…祓えば良いものを
この男は…》
口先だけで微笑みながら、それだけを云い残して行く。
さらさらと風によって草花が揺れ動く。
満月も陰りをなくし、うっすらと優しい光を燈す。
「…お互い様だろう?」
私には 解る。
貴様がどれ程強い陰陽師か……。
だから 今 試しているんだ
自分の“力”を──…。
今はまだ 出来なくとも
すぐに出来るようになってやるさ
.
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