正体と偽名

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ゼロス「・・・・。」 ゼロスは目を閉じた。その間にも地割れがゼロスに刻々と近付いていった。 そしてゼロスに接触する瞬間・・・。 ガッ! ゼロスは地割れの先端部に冥月を刺して唱えた。 ゼロス「『獄炎噴爆』」 唱え終わると地割れが止まり、逆に灼熱の獄炎がラクザに向かって走る。 ラクザ「なっ!ちぃ!」 ラクザは真上に大きく跳躍した。しかし、その判断がラクザの命運を決めた。 地割れの始点に獄炎が着くとゼロスが呟いた。 ゼロス「爆ぜろ・・・。」 カッ!ドガーン! 始点から轟音が響き、始点を中心に巨大な炎柱が立った。 ラクザ「なっ馬鹿な!ここで死ぬのか!グギャァァア!」 爆炎がラクザを包みこんだ。そしてラクザの断末魔が響き、ラクザの姿が消えた。骨も何も残らずに・・・・。 ゼロス「・・・チェックメイト・・・俺の勝ちだ。」 ゼロスはラクザが使っていたレクイエムを取り、バサッとコートを翻して洞窟を後にした。
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