黒いハンカチ

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A君が通う小学校に、Cさんという女の子が転入してきました。 かわいくて、成績優秀なCさんはすぐにクラスに溶け込みましたが、一つだけ、Cちゃんには奇妙なところがありました。 常に首に黒いハンカチーフを巻いているのです。 プールに入るときも、Cさんはハンカチーフを取ろうとはしませんでした。 不思議に思ったA君は 「どうしていつも、黒いハンカチーフを巻いているの?」 とCさんに尋ねました。 Cちゃんは、 「中学校に入ったら教えてあげる」 と答えるだけでした。 ・・・以後、中学・高校・(付き合いだして)結婚と同じ台詞とシチュエーションを繰り返します。 A君とCさんが結婚して暫くたった日、A君が言いました。 「もう、教えてくれてもいいだろう?どうしていつも黒いハンカチーフを巻いているんだい?」 Cさんは「どうしても?」と言いました。 頑として譲らないA君にCさんは「わかったわ…」と悲しそうに言い、首に巻かれたハンカチーフをほどくと…。 Cちゃんの首がゴロリと床に転がったのでした。
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