ここが物語のはじまり

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「さとしは女とかつくんないの?」 その一言は正直、ちょっと不快だった。 ルックスは良く言っても中の下、その上俺は中学時代は部活と麻雀漬けで女っ気ゼロだった事をこいつは忘れているのだろうか? まぁそんな事を素直に言って朝から気まずい空気にする程俺も馬鹿ではないので 「まぁ、欲しいか、欲しくないかと言われればとてつもなく欲しいけど…ほら、俺清純派アイドルじゃん?」 この“清純派アイドル”というのは結構気に入っているのだが、俺が必死になって使っても全然流行らない…まぁこれは別の話。 「じゃあ…今度俺が彼女に頼んで誰か紹介してもらおうか?」 その意見には俺は異論はないんだが…俺なんかを紹介された方の身になると不憫でならない気になったが… 「お、マジか!じゃあお願いしようかな。」 そんな理性は若さという名の欲望の前では敵ですらなかった。
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