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その正体は、巨大なクリスタルだった。
それは、壁から大きくはみ出して存在している。おそらく、微かな光を、あのクリスタルが何倍にも増幅させているのだろう。
ボーッと見とれていると、ギャーギャー! という、鳴き声が聞こえた。
そちらを向くと、ゲネポス――緑色と橙色の縞模様の鱗を纏っていて、小さなトサカが2つあり、口からは牙が見える――がまさに飛び掛かろうとしていて。
「くっ……!」
とっさに両腕を前に出して身を守るが、全く意味をなさない。
牙による怪我を負った上に、勢いでかなりの距離を飛ばされる。
「ぐっ……うぁぁぁあああっ!」
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