第一章-出会い-

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「開いてる…」 感情を込めない声音で言うと係り付けのメイドが入って来た。 「朝食の準備が出来ましたのでお呼びしました。」 「分かった」 絶妙なタイミングで部屋に入って来たのはこの部屋にカメラが仕掛けられているからだ。 自分の行動は常に監視されている。そのことがかなり息苦しい。 自分の家ではないみたいだ。この家には居たくない。そんな思いが込み上げる。 指定された席に座ると朝食が出された。それをさっさと食べ終わると自室へと帰された。 そこから午前中いっぱい帝王学など普通の教育では習わないことを習わなければならない。 「疲れるよ…もう」 1人ごちて机に向かうと教材を引き出しから取り出す。
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