彼氏

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ビクッ... 弘樹の目にようやく、涙を流し、自分を軽蔑するかのような目で、震えながら見ている美穂の姿が映った。 弘樹「美穂…!!!ご、ごめん。俺……」 美穂は俯いたまま何も言わなかった。 弘樹「なぁ、美穂…」 弘樹はそっと美穂の肩に手を伸ばそうとした 美穂「…帰って」 ドクン....... 弘樹「えっ…」 美穂に伸ばした手が、震えてくるのがわかった。 弘樹「……」 弘樹は立ち上がり、部屋のドアのぶに手をかけ、振り向かずに言った。 弘樹「美穂、ごめん。そんな、恐がらすつもりなんてなかった…。ただ……ごめんな。」 そういって弘樹は静かに部屋を出て行った。 一人になった美穂。 怖さと悲しさ、なにより弘樹にとって自分は、都合のいい存在なのではないか… そんな虚しい感情が押し寄せ、ただただ涙を流すことしかできなかった。
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