第1章

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 男の、上から目線口上はまだ続く。  「可愛らしい顔して、女の一人旅とは感心しねぇ。こう暑くっちゃ、背中の大剣も、歩く度に重さを増してくってもんよ。どうだ、ここらで荷物を降ろしちゃ?」  要は、金目のある私の愛剣を渡せ、と、そう言ってるわけね。  私は伏せていた顔をあげ、言う。  「やだ」  この台詞も本日何度目か。  そして、またまた何度目か、これまでに会った輩にしてきたように、砂よけフードの前を開ける。  腰に提げた、2本の剣を見せる為に。
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