夜桜の再会

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でも、けんじにとってはそれは日常茶飯事なことであり、どうでもいいことだとしか思えなかった。 気にしていなかった。 母親も姉も、家をでて行って以来連絡もとっていない。顔すらも、覚えていない。 そのせいか、学校でも一人だった。でも、いじめられはしなかった。最低限の会話をして笑顔でいれば他人から憎まれることがなかったからだ。 しかし、数学のみすず先生だけはいつも一人のけんじに優しく接してくれた。
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