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俺はステータスを選んだ。
カリム
とあることがきっかけとなり、この世界に迷い込んでしまった哀れな主人公。
元の名前は 徳井 裕也 らしいが、もう使うことはないので、覚える必要もない。
この世界での設定は、ある国の王子として産まれたカリム。
この国の王家に伝わる、恒例の行事である狩龍日を迎え、カリムは龍を捕らえなければならない。
捕らえた龍は、カリムの今後のパートナーとなる。
という説明のページと、もう一枚ステータスのページがあった。
カリム ♂ 16歳 レベル5
攻撃力 18
防御力 12
素早さ 15
魔法攻撃力 19
魔法防御力 15
元の世界に帰りたい度 0
今の世界を満喫する度 100
ゲームオーバー数 0
HP41
MP30
………なんだこのゲーム。
とにかくやってみるっきゃないか。
装備品が、狩龍剣だけじゃ頼りないな…
何か買おうにも、金はないし……
……だったら情報収集あるのみだな。
こういうゲームは、街の人に話し掛ければ、何か起こるって仕組みなはず……
俺は十字キーを倒し、街の人の前で○ボタンを押した。
「あら、カリム王子。狩龍なんて大変ですわね~! これは、私からの心ばかりの餞別です。 受け取って下さい」
そう言われて、笹にくるまれた団子をもらった。
だが団子は、手に持った途端、消えてしまった。
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