白い巨塔だ

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毎朝、いつもの主治医が回診にくる。 髭面だが、若い先生のようだ… 「どう?」 話し方も随分フランク、医者っていうと重苦しいイメージだったが、とても話しやすい先生だった。 そんな先生がある日、緊張した顔で「今日夕方に、もう一回、回診あるから」と言った。 『なんですか、それ?』 先生は慌てたように「すぐ終わるから心配しないでいいから!」 そう言われると、逆に気になってしまう… 夕方になった。 なんと20人の白衣軍団が部屋にやってきた。こんなに沢山の医者を私は生まれて一度も見たことがない。 軍団の前に主治医の髭面先生が立ち、何やら私の事を説明しているようだった。 私はそんなに体が悪かったのか…なんだかとても怖くなった。
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