暴走タクシー

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事前に予約しておいたにも関わらず、名古屋の病院までの道がよく分からないと言うではないか! おい、運ちゃん…そりゃないだろ? 『持ってきた地図が刈谷までしか載ってないんです、刈谷のパーキングエリアに寄って地図貰ってきます。刈谷寄っていいですか?』 サラリと凄いことを言っている…私は苦しさと絶望感でいっぱいだった。 刈谷に寄ったのはいいが、運転手は『地図がありませんでした。取り敢えず名古屋に入ります』という。 母子二人、唖然としてしまったが運転手がプロである以上なんとかなるだろうと、そう信じるしかなかった。 タクシーは、なんとか名古屋高速にはいった。 だが、ここで恐ろしい事件が起きた! 『最寄りの出口がわからない』と運転手が言い始めた。 母は慌て、私の夫の携帯に電話した。 夫は降り口を教えてくれ、会社から近いから抜け出して待機しているからと言ってくれた。 母は降り口を運転手に伝えた。するとタクシーは、『あ、じゃこの降り口じゃないや』というと、高速だというのにいきなりブレーキをしバックし始めたではないか…
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