序章

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「俺の…記憶のためか?」 「…?お前、記憶が戻ったのか?」 「ああ、すべてな。貴様が襲撃の時、脱出した俺をジャスティスの前に連れて行って記憶を消した…とかもな」  ネロは肩で笑い始めた。 「くくくっ…」 「何がおかしい!」 「お前は何も知らないんだな。…キングダムを襲ったのは誰だと思う?」  こいつ、何を? 「…一部の革命家だろ?」  この答えにネロは高笑いを始めた。 「はははっ、やはり何も知らないのか! …なら教えてやるよ。…ジャスティスさ!今の『正義の政治』が首謀者さぁ!テツも、俺も襲撃犯なんだよ!」 「テツも…だと?」  テツというのは過去、ケイやネロと一緒に王を守っていた戦士だった。 「そうだ、“正義の政治(ジャスティス・ガーバメント)”の四天王とは、俺、お前、メル、テツの四人だからな!」  クソッ、なんてことだ!襲撃時、王の周りは真っ黒だったのか!  ネロは続ける。 「現在生きている王国の関係者おそらく三十六人だ。試しにお前にやらせてみようとジャスティスが言ったが、まさか記憶が戻ってしまうとはな…」
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