初めに…

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―とある日 自分は、久々に会うたいとこと夜更かしをしとった。 おりしも、季節は夏休み真っ只中。 テレビでは、終戦の特集番組が流れていた。 その時放映されとったんは、NHKの、大東亜戦争のドキュメンタリー番組であった。 開戦から、終戦までを記録したドキュメンタリーや。 何故か… 自分は、その番組を食い入るようにみた。 そして… 涙が溢れた。 凄惨なシーンが数々流れて行く中で、可哀想だとか、怖いだとか… そのような感情で流した涙ではない。 悔し涙やった。 今でもはっきり覚えとる。 日本軍が敗退していく様子を見ていく内に、怒りを覚えていった。 番組を見終わった後、悔しさにうち震えていたのを… はっきり覚えている。 この時点で、『反米愛國』という思想が根付いたのだ。 これが後に、『民族派思想』の根元となる。 もっとも、これが『愛國心』やと自覚したんはもっと後の事であったが…。
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