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暫くチロと遊んでいるとさっきの少女が走ってきて
『あのね、おにぃちゃん。チロ飼って良いって言われたんだ。それでね明日家に連れて行くの。今日はもう遅いからって…』
『そっかぁ~そうだよな。もう暗いしね』
時計を見れば夜の7時、公園の入り口には心配そうに見つめているミヤちゃんの母親らしき面影が立っている。
『ほら、ミヤちゃんも帰らなきゃ。あそこでお母さん心配してるよ』
『うん♪おにぃちゃんそれまでチロお願いね♪』
そう言って母親の元へ走っていった。母親は少しこちらを怪しむように見つめ無言で頭を下げ帰って行った。
まぁ~確かにこの時間一人で公園に居る男性…怪しいわな…
『アン♪』
『お前もそう思うのかい!!』
『アン!!』
そう思ったが違った何故か子犬はその場で震えていた…
不思議に思っているとガラの悪い二人組が近づいてくる
『まだ居るな。ちっさい生意気な犬!!』
『昨日、痛めつけたのにまだ懲りずに吠えてやがる』
は?痛めつけた?何で無害な犬痛めつけたんた゛?そばに居た俺はその疑問を相手にぶつけてみた
『そこに居る子犬だが君達になんかしたのか?』
『あぁ?何だてめぇー』
『お前は関係無いだろうが!!』
言葉通じないみたいだ
呆れて見てると
『あぁ!!何か言えやこらっ』
『シカトしてんじゃねぇ~よ』
何て自分勝手な発言だ…
『すまんが、どうも俺の言葉通じないみたいだな』
『なんやとコラ!!』
『シバクぞゴラ!!』
ん~こう見ると人間じゃなくサルに見えるな…
黙っているのがカンに触ったのか二人組の一人が俺の顔めがけて殴りかけてきた。
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