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彼等二人は仲間を抱えて逃げようとした時一番始めに倒れていた男性がひとりでに立ち上がった。
片手にナイフを持ち、目は光が消え憎しみに溢れている…正気の目じゃないよな…
彼は近くに居た仲間を斬りつけ
『殺してやる…』
と喚いている…
明らかにおかしい…念の為怯えた少年に聞いてみる
『彼いつもこんな感じになるの?』
彼は思いっきり首を振り右往左往している。
はぁ~取り付かれたのね…分かった。
『じゃ~君達は兎に角倒れてる人集めてこの場から消えろ。彼は俺が何とかする』
そう伝えた後、俺は正気を失った男性に視線を変え伝える
『おい!!殺したいのは俺だろ!!こっちに来い』
その声に反応して、男性はこちらに走ってくる。その姿を見た後俺は公園のさらに奥へと誘導していく。
時たま男性がついて行くのを確認し、不良達が逃げていくのも見る。
よし!!誰もいなくなったか…
安心したのも束の間男性のナイフが自分の顔目掛けて飛んでくる!!
そのナイフをギリギリでよけるとナイフは木に深々と刺さった。
完全に憑かれたな。彼は憎しみのあまり魔に憑かれた。憑魔(ひょうま)になっていた。
そうなると人間以上の力を出し目的者を殺す。そしてその見返りとして憑かれた人間の魂を削り何時かは自我を無くし自滅させる魔である。
解決するには憑かれた人間を殺すか魔を滅するか…
後者の方は普通の人間だと難しい。しかしながら自分達は人間では無くそれが出来る。
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