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「――潤先輩の子供ですか……。確かに顔が似てるかも」
中年ほどの男性教師が利弥に優しく言った。少し顔のしわが目立っている。
応接室のソファーに利弥はいた。制服がまだないので私服でいる。
「冨山先生……とお父さんってどんな先輩後輩の関係だったんですか?」
「バンドを組んでて、先輩に色々教わったんです」
答えて教師――冨山太朗――は少し微笑んだ。
「……お父さんに?」
「まぁ、俺は年が下だったから潤先輩に限らずに教わってばかりだったけど」
太朗が言うと、チャイムが鳴った。
「じゃ、教室に行こうか」
「あ、あの……日本の学校の1クラスって……人が多いって本当ですか?」
ソファーから立ち上がって利弥が尋ねた。
「30人前後のクラスだけど、大丈夫?」
「は、はい……」
太朗が微笑み、行こうか、と利弥を促して応接室を出た。
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