NELU HAKUHOU

2/6
前へ
/748ページ
次へ
「――親父なんか知るか……!ダメ親父め!」 悪態をつきながら金髪の少年は空港を出た。 年は16程で金色の髪は長めでうなじの辺りで縛り、肩甲骨まで伸びている。サングラスの奥の瞳は黒色で肩からエレキギターの入ったソフトケースを担いでいる。 「何見てんだよ!」 視線を感じて少年が周囲の人に言った。不機嫌そのものだ。そしてサングラスをかけ直すとバスに乗り込んだ。 「とりあえず、ゼンの所行くか」 席に深く座って少年が呟く。少年――白鳳音瑠――は苛々しながら窓からの景色を眺めていた。
/748ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1460人が本棚に入れています
本棚に追加