相思

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幼すぎた あの日の僕 儚く揺れた想いは 二度と触れられる事はなく…     そっと街を吹く風も暖かくなって 全てが始まろうとしていた季節だったね   情けないくらい 弱く脆い僕 君は無邪気に笑い 支えようとしてくれた   初めて向けられた 「愛情」に  惑い 恐れて もう傷付かないようにと 君さえも傷付けた     幼すぎた あの日の影 儚く過ぎた日々は 二度と戻ることはなく… そっと思い描くのは 君を選んでいた日常 もう戻らない 戻れないのに…       雨の匂い 熱気を帯びた風 無理に強がった僕を そっと撫でてくれたのは 一年前のこんな雨の日でした     もし 君を愛そうとしていたら   孤独に濡れることなんて 無かったのに    
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