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「おーい、武人ぉ!腹減ったしコンビニ寄ってかねぇ!?」
「涼…お前いっつもそれだな。毎日毎日コンビニ弁当とか食って飽きないのかよ。」
「便利だよなー、いつでも色んなもん買えるし食いもん旨いし!ほら、肉マン奢るから武人早く来いって!」
やれやれとした表情でコンビニに向かっている少年の名は神宮武人…美空市の西南高校に通う、幼馴染みの悪友、春日涼といつも吊るんでいるごく普通の高校生。
二人は学校のすぐ近くにある、チョット年季の入ったコンビニに入った。
学校帰りの学生が数人黙々と立ち読みをしている。
涼はいつもの様に雑誌とジュースを持ってレジに並んだ。
俺も別に買いたい物があって入った訳では無いので取りあえず涼に付いて行く。
「武人はどれ食いたい?今日は奢りだから高いヤツでも良いぜ。」
「あぁ…じゃあこの特上イベリコ豚マンってので。しかし珍しいな、お前が奢るの。なんか良い事あったのか?」
フフンと得意げに笑う涼。
こいつとは10数年来の長い付き合いだが、こいつから奢ってやるなんて一度も聞いた事が無い。
「いやさ…雑誌の裏表紙とかに広告とか載ってんじゃん。あれで面白いモノ見付けてさ。」
「へぇ…、なんかインチキ臭いヤツが多そうだけどな。」
「新作ゲームのテストプレーヤーなんだけどさ、それが結構面白いんだ!そうそう今俺が買ったこの本に詳しく載ってるんだ。」
涼はさっき買った雑誌をコンビニ袋から取り出してページをめくった。
“急募!テストプレーヤー!世界初意識転送でプレイする新感覚ゲームを一足先に体感せよ!”
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