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俺が幼少の頃、近所の仲間達で遊んでいた時のことだった…
我が家には一部屋だけ日の当たらない暗い部屋がある…
「八畳の洋間」と呼んでいる部屋だ…
いつも通りに仲間達と鬼ごっこをしていた時のこと…
なぜだろう…みんな「八畳の洋間」の前で止まった
「勇気試しだ‼部屋を覗いてみようか」
兄貴が言った
一人ずつドアを少し開けて覗くことになった…
「別に普通じゃん🎵」
覗き終わった者が言う…
そして俺の番がきた
恐る恐る覗いてみる…
なにもない
ホッとした瞬間だった…
‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼‼
クローゼットから人の形をした何かが出てきてこっちを見ている…
バッ‼っと兄貴の方を振り返り、そのことを告げる
「そんなことあるわけない🎵」
一人が言いながら覗く
「近づいてきた‼」
その言葉と共にみんな家の外へ逃げた
後々になってわかったことだが、「近づいてきた‼」と言ったのは、みんなを驚かせたいだけの嘘だったらしい…
では…俺が見たのは何だったのか……
みんなは俺が言ったことも嘘だと思っていたが、兄だけは俺のことを信じてくれた…
みんなと別れて兄と一緒に俺が見たことを母に話した時…
俺と兄は全身から鳥肌が立った…
「あのクローゼットはね…お母さんの友達の形見なのよ」
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