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あれからどのくらいの時間が過ぎたのだろう?
気を失っていたのか…
けたたましく鳴り響くサイレン
目を開けると周りは人だかりになっていた。
僕の目に映るのは人の群
…群
ふとした瞬間だった。
それは風のように僕の耳へ1つの疑問詞を与えて消えて行った。
「矛盾…」
僕はつぶやいた。
これだけの人がいるのに?
よくわからない感情だった。
あたりまえの事?
普通なの?
ただ頭を駆け巡るだけの疑問
そんな僕の目の前を通りすぎて行く担架から覗かせた彼女の目は語っていた…
「大丈夫だから…」
…山…
人の群が折り重なり山になる姿が見えた。
どうなる?
どうしたい?
選ぶのはね。
君だよ。
フフフ…
そんな言葉が僕の中で反響された。
「フフフ…」
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