一章 三人

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「大丈夫なんですか?ゼロさん…」 不安になるエクレアにフェレオは笑顔で答えた。 「大丈夫ですよ。もうじき…」 ギィ… 「ただいま」 「!!ジアン!!」 ドアを開け、ジアンが入ってきた瞬間にゼロは勢い良く飛び付いた。 ジアンはそれに対応できず、勢いのまま後ろに倒れてしまった。 「っ~~!こら!ゼロ!!」 「遅いんだよ!!」 「アホ!!予定より早いほうや!!」 ジアンは思いきり打った後頭部をさすりながら、起き上がる。 と、同時に誰かのお腹の虫が鳴いた。 ぐぎゅるるる~ 「腹減ったぁ~」 お腹の虫の持ち主はゼロだった。 ジアンが帰ってきたことで安心したのか、今までお腹をすかせていたことを思い出したようだ。 「ジアンさんも帰ってきたことですし、晩ご飯にしましょう」 エクレアがそう言うと、ゼロは素早く席についた。 先ほどまでの落ち込み様とは打って変わって上機嫌だ。 「やれやれ…」 ため息をつきながらジアンも席についた。
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