一章 三人

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役場に連れていくと役場の受付は驚いた顔をして奥の部屋に入っていってしまった。 しばらくすると、役場のお偉いさんが顔を出し、軽く会釈した。 「これはこれは、ご苦労様です」 「いやいや対したことあらへん」 ジアンはそんな挨拶よりも早く早くとせかしている顔だ。 賞金をくれと言わんばかりのお金の目になっている。 「では、こちらが賞金です」 お金は袋にすでに入っている状態でお盆に乗せられた状態でカウンターの上に置かれた。 「おーきに♪」 ジアンは上機嫌でお金を受け取り、役所を後にした。 それから三人はエクレアの家に向かった。 そろそろこの町から出発するため、お世話になった礼もかねて、お別れを言うために。 「よ!エクレア」 「ゼロさん!ジアンさん!フェレオさん!」 エクレアは笑顔で三人を迎えた。 国の税金とは別にお金を奪っていたタンク・アラブルが捕まった報告はすでに広まっていたようだ。
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