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「私も先にお食事をいただきたいですね」
彼はフェレオ・ワルド。
金色の髪に黒く澄んだ瞳を持つ。
先ほど《彼は》と言ったがフェレオには性別がない特殊な人間である。
そんなフェレオは占い師をしている。
この世の過去、現在、未来を特殊な羅針盤で当てたり、予知したりできる。
なぜ、この三人が出会い、後の戦いに大きな影響を与えたのかは、まだまだ先のことである。
「はぁ…しゃあないな」
「やったー!」
ジアンがゼロのワガママに折れた頃、ようやく町に着いた。
「ここは商人の町、エンセンですね」
「なんや、来たことあるんか?」
「はい、昔」
「二人とも!早く早く!!」
町に着いて数分も経たないうちに、ゼロは一人遥か彼方の人並みに紛れていってしまっていた。
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