一章 三人

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「私も先にお食事をいただきたいですね」 彼はフェレオ・ワルド。 金色の髪に黒く澄んだ瞳を持つ。 先ほど《彼は》と言ったがフェレオには性別がない特殊な人間である。 そんなフェレオは占い師をしている。 この世の過去、現在、未来を特殊な羅針盤で当てたり、予知したりできる。 なぜ、この三人が出会い、後の戦いに大きな影響を与えたのかは、まだまだ先のことである。 「はぁ…しゃあないな」 「やったー!」 ジアンがゼロのワガママに折れた頃、ようやく町に着いた。 「ここは商人の町、エンセンですね」 「なんや、来たことあるんか?」 「はい、昔」 「二人とも!早く早く!!」 町に着いて数分も経たないうちに、ゼロは一人遥か彼方の人並みに紛れていってしまっていた。
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