一章 三人

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「やっと見つけましたよ二人とも」 「またぞろぞろと…なんなんだあんたたちは!!」 「ただの魔術師とその弟子と占い師ですわ…ホンマ迷惑かけてしもうて…そろそろおいとま…」 「あなた…あまりよくない相がでてますよ」 ジアンがその場を立ち去ろうと試みたにも関わらず、フェレオは勝手に商人の占いを始めた。 ずいずいと商人の顔を覗き込む。 女にも間違われるような容姿に、見つめられ商人は少し顔を赤くした。 「ふむ…あなた、このままだと破産しますよ?」 「そりゃあガキに商品を台無しにされちゃあ破産もするさ!ガキの仕置きをするんだ!どいてくれ!」 「仕置きの前に耳を少し…」 「はぁ!?」 商人に耳元で何かをささやくと、怒りに満ちた表情がすっとなくなり、逆にどんどん青ざめていった。 さらにフェレオがささやくと商人はへたりと座り込んでしまった。 「運命を変えるのはあなた次第ですよ」 「ありがとうございます!!」 土下座の状態で礼を言う商人を尻目に、唖然としたゼロたちと少女をつれ、場所を変えた。 「すごいなフェレオ!何言ったんだ?」 「秘密です」
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