始まりのとき

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『母さん遅刻―!!!』 弁当をせかす将哉。 一昨日入学したばかりのピカピカの1年生。 弁当をうけとり,ダッシュする将哉。 学校までは50分ぐらいとわりと長めの通学だった。 将哉は電車に走りこんだ。 『ギリギリセーフ!!』 この電車を逃すと完璧遅刻だったけど,かろうじて乗れた。 そう,将哉は入学式初日から遅刻していた。 そのため早くもクラスの注目の的… 遅刻したからだけぢゃなく,背も高く,ルックス的にもよい方だったからでもあった。 残り30秒で学校についた将哉に先生が話しかけてきた。 『こんな時期からこれだとお前留年だぞ!?』 先生は工場にいる偉い人~って感じの服装であんまり関わりたくない人だった。 だから将哉はこくりとうなずいただけにした。
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