執着駅

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きっとあなたを忘れない 夢の続きを私は見れない 痩せ細るこの心と体はもう 元には戻らない 「また一緒に来よう」と 二人で約束した 遊園地の帰り道眩しくて 照りつける太陽とあなたの視線を 逸らせず刻んだ 古ぼけたあなたの形見をいつまでも手放せないまま 憤る私は言うわ 「早く帰ってきてね」 「どこへも行かないでね」「私の傍に居て」 「錆びた心」果てるでしょう きっとあなたも泣いているでしょう 夢の続きをあなたも見れない 失ったその時から二人はもう元には戻れない 「また一緒に観よう」と 二人で約束した モノクロのフィルムは幸せそうで 壁を殴るその手に滲んだもの 赤くて赤くて綺麗に見えた 古ぼけたあなたの形見をいつまでも手放せないまま 憤る私は言うわ 「早く帰ってきてね」 「どこへも行かないでね」「私の傍に居て」 「錆びた心」果てるでしょう 最終列車に飛び込んだあなたは 現実に怯えていたのでしょうね 送られてきた花束はすぐに枯れてしまいました 果てしなく続くこの路からあなたを失うという事実が憤り、泣く私を責める 二度と帰ってきやしないけど 今でも待ち続けているのは本当に愛していたから
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