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「おかわりはいかがですか?」
「ありがとうございます」
柔らかい湯気の昇る紅茶を注がれ、笑顔でお礼を言う女性に、頬を赤らめた少女は嬉しそうにポットを持ち直し微笑みました。
「旅人さんですか?」
「ええ、今日この国に来たの」
「それは素晴らしい日に来られましたね」
少し緊張の入った笑顔で少女は話します。
女性は少し首を傾げて隣りに立つ少女を見上げました。
「素晴らしい日?」
女性の疑問に大きく頷いた少女は、さっきまで見ていた大きな“音楽室”を指差しました。
「昨日からあそこでコンクールが開催されているんです」
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