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(...ん?)
教卓から離れて
廊下に出ていく先生を見て
俺は危険を感じた
先生の影が
黒くなっていた
俺以外にその事に気付いた奴は居なかった
俺が“それ”に気付けたのは
昨日の一件があったからだろう
「ヤバいな...」
「何が?」
しまった!
不意に声に出してしまった!!
倉持が後ろから話しかけてきた
「いや...別に...」
「今ヤバいって言ったじゃん」
「眠たいだけだよ」
「嘘つけ」
「寝不足なんだよ」
「隈がないじゃんか」
(こんな時だけ鋭くなるなよ)
「寝不足じゃないけど眠いんだ」
「嘘つけ」
「...流石にウザイぞ?」
「心配してやってんだろ」
「...チッ」
俺は舌打ちし
その場を離れた
「授業を始めるぞ~」
先生が入ってきた
俺はしぶしぶ自分の席に戻った
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