目撃

6/10
前へ
/15ページ
次へ
(...ん?) 教卓から離れて 廊下に出ていく先生を見て 俺は危険を感じた 先生の影が 黒くなっていた 俺以外にその事に気付いた奴は居なかった 俺が“それ”に気付けたのは 昨日の一件があったからだろう 「ヤバいな...」 「何が?」 しまった! 不意に声に出してしまった!! 倉持が後ろから話しかけてきた 「いや...別に...」 「今ヤバいって言ったじゃん」 「眠たいだけだよ」 「嘘つけ」 「寝不足なんだよ」 「隈がないじゃんか」 (こんな時だけ鋭くなるなよ) 「寝不足じゃないけど眠いんだ」 「嘘つけ」 「...流石にウザイぞ?」 「心配してやってんだろ」 「...チッ」 俺は舌打ちし その場を離れた 「授業を始めるぞ~」 先生が入ってきた 俺はしぶしぶ自分の席に戻った
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加