目撃

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(う~ん...) 木下先生以外の先生は 影が濃くなかった 六時間目 英語 木下先生の担当だ キーンコーンカーンコーン 俺は教室の扉が開くのを待った ガラガラ 「え.....?」 教室に入ってきたのは木下先生では無い男の先生だった 「え~ この時間は自習だ」 男はそれだけ言うと そそくさと教室を出ていってしまった この時間は自習 普通なら皆喜ぶだろう だが 周りからは 「今の人誰?」 としか聞こえてこなかった その質問に対する答えも 聞こえなかった 俺も今の男については全く分からない それ以前に先生かどうかも怪しい しかし 先生でないなら 学校に入れないはず 先生だったら顔を知られているはずだ (そうか) (後で別の先生に聞けばいいのか) (2-B(この教室)に来たのが誰なのかを) 長い長い50分が過ぎ チャイムが鳴ると同時に俺は教室を飛び出した
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