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だが、相手はこっちに隙を与えてくれなかった。
「くっ・・・」
「やられてばかりじゃない・・・ このままだと意外と早く終わりそうね」
そして、リストは動けなくなってしまった。
「うー・・・」
「こんなものだったとはね・・・」
「だって・・・」
「これじゃ大会で優勝できないわね」
リストは絶望した。
「ま、いいわ・・・ わたしが鍛えてあげるわ」
こうして、修行が始まった。
リストには刀が渡された。
「ま、大会は他人の武器の使用は禁止だけど、戦い方だけ分かれば十分だね」
そう言ってリストを城の地下水路へ連れて行った。
「戦い方は簡単、守りたいもののために戦い抜くことだけ」
実際、歴代の戦士はそうやって戦ってきたそうだ。
「守りたいもののために戦い抜く・・・」
「そう あ、あそこに・・・」
すずはわざわざモンスターをリストのいる方へ誘き寄せた。
「さあ、戦って!」
「お、おい・・・」
相手はスライム系で、少々手強いスライムだった。
「!」
リストの周りで風が吹いた。
すずはそれにすぐに気づいた。
「な、何なの!?」
「はあっ!」
リストは見えない攻撃をした。
スライムを倒した。
「す、すごい・・・」
「こんなの、初めてだ・・・」
すずはリストの力に呆然としていた。
「これ・・・ 僕の力じゃない・・・」
「分かるよ でも、こんなのは消費が激しすぎるわ・・・」
ということで、力の操作の修行が大会の近くまで続けられた。
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