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その街は紅火が死ぬ前にいた場所とはかなり違っていた。全体的に中世の頃にあった建物で埋め尽くされていた。街なかでは車ではなく馬車が通り、殆どの人が歩いて移動していた。
路上では露店が盛んで賑わっていた。様々な人で溢れみなどこか笑顔であった。向こうではない人と人との触れ合いがここにはあった。
街に着いてから辺りをキョロキョロと見回している紅火に苦笑しながら結衣が話しかけた。
「今日はもう遅いから宿をとって明日に手続きをしましょう。」
「…そうだな」
言われて初めて辺りが赤い夕焼け空に覆われていることに気付いた。確かに今から手続きをする事は無理だと思ったので結衣の意見に賛成した。
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