涙のマウンド

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『ウゥゥゥ~…』 試合開始をつげるサイレンが球場に響き渡る。 今年も甲子園という夢の舞台への切符をかけて、各都道府県で予選が始まった。 綺羅星学園は今年も第1シード… 県内に敵はナシと言われていた。 僕はというと達也先輩がいるため… ショートとしてのレギャラーにはなれなかったが、足の速さをかわれて… 20人のベンチ入りメンバーには入ることができた。 もちろん達也先輩はショートのレギャラーとして、 キャプテンとして、 3番バッターとして、 チームの中心的人物だった。 『綺羅星ファイトッ!!!』 メンバー全員でベンチ前で円陣を組み、掛け声をかける。 達也先輩の最後の… 僕にとって2度目の… 綺羅星学園野球部の熱い戦いが始まった。
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