涙のマウンド

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夏樹さんとの約束… 綺羅星学園野球部は… いや、達也先輩は決勝まで負けるわけにはいかなかったのだ。 それに… 『甲子園で優勝!!』 それが先輩の夢だから。 いつかの公園で僕に語ってくれた達也先輩の夢なんだ。 県予選の決勝前夜… 「いょいょ、明日ですね!!」 「あぁ、あと1つ勝てば…甲子園だ!!」 「なんか緊張しますね…。」 「ぁはは!裕也緊張してんのか? 俺はワクワクしてるよ!!」 達也先輩は本当に男らしぃ。 緊張している僕を尻目にキラキラとした瞳で、決勝戦よりも大きい甲子園という舞台を見据えていた。 「夏樹さんも応援に来ますしね!!」 「そぉだなぁ~。」 達也先輩は大きく息を吐くと、 「裕也に夏樹との出会いって、話したことあったっけ?」 「いやぁ~そぉいえばないっすね。」 実際のところ、 達也先輩と夏樹さんとの出会いの話は聞いたことがなかった。
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