涙のマウンド

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「試合の時にな… 必ず赤いワンピースを着た女の子が綺羅星学園の応援席にいたんだよ。 1人で来ている時もあれば友達と来てる時もあった。 なんでか必ず赤いワンピースを着てたんだ。 んで、告白してきた女の子も赤いワンピースを着てたわけ!!」 「赤いワンピースの女の子が夏樹さんだったんすね!!」 「そぉ!! 話すのもその時が初めてだったけど…いつも試合に来てたから、初めてな感じがしなかったのを今でも覚えてるよ。 だから、夏樹は試合の時は必ず赤いワンピースを着て来るんだ!! きっと…明日も着て来るよ。」 そして、達也先輩はまた笑いはじめた。 赤いワンピースかぁ… 去年の夏の甲子園… だから夏樹さんは赤いワンピースを着ていたんだ。 そんな夏樹さんに心を奪われた僕は… 夏樹さん越しに、憧れている達也先輩を見ていたのかもしれない。
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