プロローグ

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…ポツ…ポツ…………。 降り止むことを知らないように雨が降り続ける。 その雨とまるで二重に重なるように一人の女からも涙が溢れる。 「省吾……省吾…許してね。ごめんね。」 夢と現実に眠りから覚めるかの曖昧な境で毎日、ベッドのシーツにポロポロと水溜まりができそうなほど 涙を流す女…。 …きっと私の罪が晴れることはないだろう………。 「省吾、どこにいるの?会いたいです。」麻衣。。 「省吾、愛している。帰ってきて。」 麻衣。。 わたしがいなければきっと省吾は幸せになれたに違いない。 大切なものに気付かされたとき、幸福はあとかたもなく崩れていった。 そして…今日も… 私は…あなたに… 空にいるあなたにこめたラブレターを紙飛行機にして飛ばします。
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