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消えた魔法
『君が望むなら
夜空の星を取ってきてあげる』
あたしの魔法使い
アルミホイルのお星様を片手に
千代紙で
鶴を千羽折れば願いは叶うはずだった
色とりどりの折り鶴に囲まれて
魔法使いは眠る 夢郷の国
魔法使いに誘われ
向かうは空の草原
昼は羊飼いの少年達が走る雲を追い回し
夜はロウソクを前に老人が語らう
心躍るお伽話話しを
行けるはずだった
閉ざされた夢の扉
幼い記憶 おとぎの思い出
見捨てたのはどっちが先なの?
あたしはこんなにも待ち望んでいたのに
いなくなったのは あたしが目を逸らしてしまったから?
流れ星が消えてしまう前に
早く早く願いを言って
あたしは魔法の使えない魔法使い
あなたの望む言葉をあげる
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