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エーデルワイス
氷に閉ざされた 天の頂き
神に愛されし 雪の乙女
その姿を一目見れるなら
私はこの手足を差し出したっていい
その美しさを拝めるなら
自由を犠牲にしたって構わない
氷に守られし 冬の楽園
神に愛されし 雪の化身
その頬に触れること叶うならば
目耳がつぶれてしまったっていい
その清廉さに近付けるなら
私は色を失ったって構わない
雪の乙女 雪の化身
貴女のために多くの命が失われた
その罪深き美しさはエーデルワイスの中に
花となっては
もはや彼女は泣くこともないだろう
花は微笑みしか知らない
悲しみも悼みも その微笑みに変えて
悲しい雪の妖精の物語
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