1.お泊まり

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シャワーから出てきた永澤が俺の前を通った。 同じシャンプーとコンディショナーを使っているはずなのに、永澤の髪から漂う匂いは俺とは違ういい匂いがした。 明日はいつも通り会社があるし、時間も時間だから俺たちは特に会話を交すこともなく、早々に布団に入ることにした。 永澤にベッドを貸して、俺はソファで寝ることにした。 俺の家は1DK。 8畳ほどのフローリングにちょっと広めのキッチン。 部屋の端と端で会話ができるほどで、お世辞にも広いとは言えない。 でも独り暮らしには十分だ。 灯りを消してから少しだけ、会社の話やとりとめのない世間話をしいたが、気付くと暗闇の中、二人の間には静寂が訪れていた。 俺は既に寝ているだろう永澤に「おやすみ」と呟き、目を瞑った。
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