52人が本棚に入れています
本棚に追加
シャワーから出てきた永澤が俺の前を通った。
同じシャンプーとコンディショナーを使っているはずなのに、永澤の髪から漂う匂いは俺とは違ういい匂いがした。
明日はいつも通り会社があるし、時間も時間だから俺たちは特に会話を交すこともなく、早々に布団に入ることにした。
永澤にベッドを貸して、俺はソファで寝ることにした。
俺の家は1DK。
8畳ほどのフローリングにちょっと広めのキッチン。
部屋の端と端で会話ができるほどで、お世辞にも広いとは言えない。
でも独り暮らしには十分だ。
灯りを消してから少しだけ、会社の話やとりとめのない世間話をしいたが、気付くと暗闇の中、二人の間には静寂が訪れていた。
俺は既に寝ているだろう永澤に「おやすみ」と呟き、目を瞑った。
最初のコメントを投稿しよう!